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いわゆる裏的な
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Posted by 瑞肴 - 2010.10.21,Thu
BASARA3現代パロ。
大谷さんは体が悪い。病気か事故かは不明。
三成は健康体で二人は恋人関係。

最後、俳パロアカ鷲とクロスオーバー。(そこが書きたかっただけという)









「吉継! 吉継、足が痛むのだな? 大事無いのか?」
「よい、よい、気に病みやるな、疲れただけよ」

普段、引き篭もりがちな吉継が珍しく外のことに興味を持ったようだったので、三成が連れ出したのが暫し前の話。
杖を使えば自力で歩ける吉継だが、街中は人が多い。
限りなく吉継のペースに合わせて歩いた結果、掛かった時間により蓄積された人当たりによる疲労についに吉継が根を上げたのだ。

…根を上げた、といっても、ただ一つ、ふぅと溜息をついただけなのだけれど。

「もう少し先に神社がある。そこで休むぞ」
「うむ、では…」

三成から体を離し、歩き出そうとした吉継の体はフワリと宙に浮く。

「ヒッ?! 三成っ!!」
「しっかり掴まっていろ」

そうではなく。
吉継は、焦り故に包帯で殆どを覆われた顔を引き攣らせる。

指先から顔面にいたるまで包帯に覆われた、長袖シャツに帽子の異形。それが煌めく美しさを持つ青年に、所謂姫抱っこを、されている。しかも男同士。

これで目立たない理由が無い。

「みつ、なり…! 此処は公道ぞ、早に下ろしやれ!!」
「何故だ、道で人を抱き上げてはいけないという法など無かった筈だ」
「違…」

そうではない、そこではない。
人目は徐々に集まりつつある。三成の背を掌でぱんぱんと何度も叩くが、その程度でこの青年が折れるはずもなく。

「止め、頼む、たのむ三成、下ろしやれ…」
「休めるところまで、ちゃんと運んでやる。落としなどしないから心配するな」

違ーーーーーーーう。

「わかった、ワカッタ、のう三成、ではせめて負ぶって欲しい、しがみつくのも疲れる故に、…の?」
「………そうか、理解した」

ああ良かった。

そうして、おんぶされてから、そういえばいっそタクシーをとめればよかったのだと気付いた吉継は、何故切羽詰っておんぶと姫抱っこの二択にしてしまったのかと深く悔やんだ。







ふと、背負われて(心労的な意味で)グッタリしながら移動している最中、三成とよく似た銀の髪の青年が、まさしく先ほど吉継がやらかされた姫抱っこでもって同性の老人を抱えて早足で歩いているのを見て取った。

抱えられている向こうも此方に気付いたのか、視線が一瞬絡み合う。

―――ああ、ぬしもか、名も知らぬ同胞よ。

一言ではとても言い表しきれぬ微妙かつ絶妙な表情は、おそらく老人も同じような境遇に足掻いて、そして抵抗しきれなかったのだろうという事実を察するに充分だった。

互いにコイビトには苦労するものよなァと諦め気味に達観し、吉継は三成の肩へと顎を乗せた。


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