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いわゆる裏的な
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Posted by - 2024.11.01,Fri
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Posted by 瑞肴 - 2009.11.30,Mon



少しだけ・・少しだけー

俳パロキャストで娼館パラレル。













先週、この館で約束をした。
『また逢いに来てね』
頷いたは良いものの、”また”とは一体いつを指しているものやら。約束の相手はいつ此処に来るのかも判らない。考えている間に一週間たってしまって、とりあえずと、先週と同時刻に館に足を運んだ。
表から入ってしまっては、客として案内されてしまう。
なら裏口だろうかと回りこんだのだけれど、はたして、と、ウロウロしていれば、助けは天から降ってきた。
「アカギくん!」
頭上から声が掛けられる。
「―――あ」
見上げてみれば、窓から身を乗り出している人影ひとつ。
「来てくれたんだね、待っていたよ」
「ちょ… 危ないですから…! 身を乗り出さないで下さい!」
上半身を大きく窓から出して覗き込むものだから、下から見上げる立場からすれば気が気ではない。数えるに、相手は三階にいるようで、そのまま転げ落ちればただでは済むまい。
慌てて、裏口から入ろうとする。
逆に中から裏口が開かれた。
「赤木しげる様…ですね。お入り下さい」
「…あ、はい」
様と付けられたのは初めてだ。
促されるまま、中の通路を歩み階段を登り、また通路を暫く進むと、大きなドアの前で歩を止められた。
ノックを2回。
どうぞと返された言葉は、先程天から降ってきた声と同じ。
白い服を着た使用人は、ドアノブを回し扉を開けてから、アカギに立ち位置を譲る。
軽い会釈をして室内へ。
「失礼します」
背後で、静かに扉が閉められる。
「アカギくん」
まだ窓枠に腰掛けたまま、部屋の主は微笑んでいた。
「嬉しい。来てくれたんだね」
屈託の無い、ただ喜びだけを全面に出した出迎えに、アカギは僅かばかり己を恥じた。ごちゃごちゃと悩む前に、此処へ足を運べばよかった、と。
「…ずっと待っていて下さったんですか?」
「うん。君にまた会いたかったから」
これもまた屈託なく、鷲巣は花のような笑みを浮かべた。


 

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