いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2009.11.13,Fri
引き続きまして、俳優パロ。
75歳と駄(目な神)域のターン。
「赤木君。 …赤木君? まだ怒っているのかい?」
スタスタスタスタ。
てこてこてこてこ。
「赤木君…。もうしないって言ったじゃないか…。本当だよ、もう勝手にベッドを使ったりしないから」
「ベッドを、じゃなく、床もソファーも風呂も使わないで下さい」
ピシャリ。
先日のアレ以降、鷲巣はねちねちと続く赤木の怒りを解けないものかと腐心していた。
アレというのはアレだ。
人んちのベッドで自分が睡眠をとるだけならまだしも、恋人引っ張り込んで唆して夜中から早朝まで色々やらかした、夏祭りの夜のアレだ。
赤木は暴走若人には鉄拳制裁を食らわしてはいたが、それよりも鷲巣に対する方がモヤモヤは大きい。どうせアンタが唆したんでしょうと赤木の目は語っており、受ける鷲巣の微笑みは何処までも穏やかであった。
「…赤木君…悪いと思ったから、ね? 今日はお詫びの品があるんだよ」
「……モノで釣るなんて、珍しいですね」
鷲巣は自分の財力をよく自覚している。だからこそ逆に、相手をモノで釣ろうということは滅多にしない。
「北陸天然温泉部屋露天掛け流し仕様の老舗旅館、二名分のチケットを」
温泉は素敵だ。掛け流しの部屋露天とくればなおさら。
ついでに、鷲巣のセレクトならば老舗旅館とやらも質は上々なのだろう。
「…チケットなんか貰っても、二人分っつっても、泊まりとくれば休みを合わせンのがそもそも一苦労で――…」
「あの子に2~3日の休みをあげるように少しお願いしたら、きっと聞いて貰えるから大丈夫だよ。みんな親切だからね」
どこにお願いするのかどう
「………」
無言。
しかし無言のまま、差し出されていた封筒を奪い取る。
「許してくれるかな?」
「…貴方が反省してるなら」
「してる、しているよ、すごく!」
まるで私が全然反省してないみたいじゃないかと拗ねられるが、実際全然反省なんかしてない相手を甘やかすつもりになんてなれやしない。
「……じゃあ良いです。…つーかご子息を人身御供たぁ酷え親ですね」
「君と何処か旅行にいきたいとは、ずっと言っていたからねえ。丁度良いかなって」
うふ。
がっくり。
まあ、受け取ったモン負けだ。
本当に少しでも僅かでもちゃんと反省しているのなら、土産の1つも買って帰ってやらないこともないと考えながら、赤木はポケットに、白い封筒を捩じ込んだ。
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