いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2009.03.06,Fri
う そ つ き めー …
あはーん…また続きます。おかしいなこんな長くなるはずでは…。
「……ぅ゛」
集中を持続させ過ぎた。
オーバーヒートした頭がずきずきと痛みを訴える。
闇の魔導師は新陳代謝が人間とは異なるので、空腹は然程感じない。喉は渇いたかもしれない。
「…アカギ…」
本を閉じて棚に戻し、呼ばわってみるが反応はなく、幸いアカギはまだ戻ってきていないようだった。流石に少しばかりは後ろめたい鷲巣なので、部屋を出ると丁重に封印を掛け直して証拠隠滅を図る。
ともかく、疲れた。
ただの本ならこうも疲れはしないが、禁書と呼ばれる類の書物は、一般人が目を通せばたった一行で脳が焼け切るといわれているような代物。それを鷲巣は数十時間ぶっ続けで読んでいたのだ、疲れがでないわけがない。
少しだけ、仮眠をとって、それから軽く食事もとって…
思い巡らせつつ部屋に戻ればそういえば、寝台のシーツはクシャクシャのままで、鷲巣は眉を顰めて不快を露にした。
汗と体液が染み付いている。「そのまま」眠る場合は妥協もするが、改めて睡眠をとるのに使用済みのシーツの上に寝転がるのは鷲巣には無い選択肢。
「……む」
どうしたものか。
「…そうじゃ、アカギの部屋があったな」
あまりにも入り浸られているので忘れがちだが、此処は一応、鷲巣に宛がわれた鷲巣の部屋、だ。アカギはアカギで寝室を持っている。
欠伸をひとつ噛み殺し、鷲巣は再度転移の術を発動させた。
室内、明らかに未使用の寝台がぽつりと。
まったく殺風景な部屋だと思いながら、頭の痛さに辟易しつつ寝台へもぐりこんだ。
大きく息を吐いて、目を伏せる。
まったく。自分の寝台があるのだから、毎日々々人の寝台を使いに来ないで、おとなしく此方で眠れば良いものを。
シングルのキングサイズに潜り込んで来るアカギに「狭い!!」と文句を言えば、言った瞬間ダブルのキングサイズになっていた。やはりこいつは馬鹿に違いないと、深く思った鷲巣である。魔力の使い方を明らかに間違えている。全力で。
「・・・・・・・・」
そんなこんなを思い出していれば、いつの間にだか頭痛は消えて、鷲巣の眉間の皺は浅くなる。
珍しい。
これほどの頭痛なら、いつもなら、収まるのにもっとずっと時間が掛かるのに。
「・・・・・・・・」
寝返りを打つ。
アカギの匂いが、鼻を擽った。
「っ!!!?」
そう、だ、先程から、随分落ち着く匂いがするなと思っていたが、よく思い出せばこれはアカギの、微かな体臭ではないか。
「ばっ!!!!!」
勢い良く、飛び起きる。
「馬鹿な!!! 違う!!! 眠いからじゃ…っ!!!」
枕をばふばふとベッドヘッドに叩きつける。
途端ぶわりと風が舞い、アカギの匂いが小さな風に纏わり付いて、鷲巣は苦虫噛み潰した顔で歯軋りした。
『鷲巣』
耳の奥、染み付いた声が。
『鷲巣巌、…可愛いなアンタは』
あっという間に湧き上がる。
『…もっとだ、鷲巣』
「にぎゃぁあああああ!!!!」
思わず頭抱えて1人で絶叫。
いらんシーンまで脳内再現してしまった鷲巣は、寝台にパタリと倒れると、所狭しと転がりまわった。
恥しい、恥しすぎる。思い出すだけでも恥しいのに、思い出したきっかけがアカギの匂いの染み付いたシーツだなどと、鷲巣からすれば許されない愚挙である。
「ァ、アカギめぇえええええっっ!!!」
顔を真っ赤にして更に転がっていると、頭を抱えていた手にひやりと冷たい感覚。
「……あ゛?!」
耳朶に、填められた赫い小さなピアスを思い出した鷲巣が、また殊更顔を熱くする。
このピアスはアカギに贈られたものだった。
続
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