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いわゆる裏的な
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Posted by - 2025.04.08,Tue
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Posted by 瑞肴 - 2010.07.24,Sat
これ。の続きっちゃ続き。パラレルアカ鷲。


・ふたりのこどもがでとる
・とーちゃんもかーちゃんも男性ですもちろん
・なのにこどもが
・育ての親は幸雄と白服
・かーちゃんはおなくなりに、とーちゃんはどっかきえました

・とーちゃんとかーちゃんはほぼとうじょうしません
・こどもとゆきお出演



元の型はだいぃいいいいぶ前に絵茶でお話してて、今更形にw なんで今w
ではでは、よろしければ。












シーツを握り締めている細い指を解く。
あの時、対戦中に強く握られていた手の平は、爪の痕が残されていた。

「―――姉さん」

白い細い指。
唇を落とす。
瞼が僅かに震えた。

泣きじゃくっていた目の下が赤い。

何度『父』と呼んでも、卓についた赤木は対戦相手にしか意識を割かず、動揺のままに卓についた姉は完膚無き敗北を実の父に味わわされた。
十数年ぶりに見つけた父親は、相変わらず、まだ、『あれ』を受け入れられているのかいないのかも判らないような、曖昧さで。

「…ン」

寝返りを打った姉の手が、手の中から逃げる。

「姉さん」

長い髪を梳く。

少年でなくなった青年は、眠る姉の首筋に顔を近付け、透明な甘い香りを嗅いで、頬にも口付けを落とした。
目尻に滲んだ涙を舐め上げる。

「姉さん、俺がコロしてくるから、待ってて」

まずは打ち勝って、高みから引き摺り落として、いい加減に現実を、認めさせる。



『アンタの鷲巣巌は死んだんだ』



だから、姉も己も子供のままではないし、こうやって成長して、存在している。

自分は、良い。あんな自分勝手な男に用は無い。

それでも、姉はあれを父親としたがっている。子が、此処に居るのだと、認めて貰いたがっている。

「…行くのかよ」
「……」

後ろから掛けられた声に体を起こし、ベッドから離れる。

ああ、そうだ。あの碌でなしに用があるとすれば、あと1つ。

「行く。…平山さんも、来るの?」

自分にとって大切な『チチオヤ』は、アンタではなく、こうしてこんな所まで付き合ってくれたこの凡夫なのだと、言って聞かせたい。

「当ったり前だろうが。アイツにゃ言いてぇことが山ほどあらぁ」
「…クク、…じゃ、行こうか」





2つの影が夜に消えた。







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