いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2010.06.27,Sun
むこうぶちSS
氷の男と被害に遭う狗。
氷の男と被害に遭う狗。
電話、だ。
腕ごと投げ出す動作で携帯を取り上げた江崎は、発信者の名前を見、秒考えてから通話ボタンを押した。
『起きてるのか?』
電話しておいて発する言葉じゃない。しかし江崎は眠気で完全に引っ付いたままの上瞼と下瞼を僅かに震わせて、返答する。
「…はい、一応」
『眠そうだな』
「…2時ですからねぇ」
午前、の。
『電話を取っておきながら眠る気か』
「……いえあの、…寝ていいんですか?」
『誰もそうは言ってないだろう。俺と会話する気がないのか?』
眠気に挫けそうな江崎は、僅かに起こしていた半身を再び布団へ沈めた。
長い間立て込んでいた仕事をやっと片付けきって、古い粗末な宿の一室に転がり込んだのが数時間前。体も瞼も泥のように重い。
「すいません…。ええと、何か御用でしたでしょうか?」
『用が無ければ電話もできないということか?!』
「…決してそんなことは」
ね、ねむい。
しかし今電話をぶった切って電源も切ってしまったら、おそらく着信履歴と留守録は一人の男に埋め尽くされてしまうだろう。そんな酷い携帯電話は、見たくない。
どうしたものか―――。
そこで江崎に電流走る。
「もし、特定の御用でなかったなら、貴方の声を聞かせて頂けませんか? 他愛無いお話で結構です、…貴方の声を聞きながら眠りたいんです」
なっ とか
馬(ば)っ とか
くあせふじこ とか聞こえてきたが、スルー。
暫く黙っていれば、ぼそぼそと、電話の向こうは今日の対戦の様子を語り始める。
それはありがたいことに、興味を惹かれるほどの腕前の相手との勝負ではなさそうで…。
「 … …… …」
日蔭はまだ喋っているけれど、あれだけ前置きしたのだからオチても問題ないだろう。
江崎の意識はそこで途切れ、額が布団にめり込んだ。
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うちの日蔭さんはこういう人です。
う ざ い。
…ってこれ今気付いたけど前のSSと繋がっててもおかしくない状況だった。
酷い、氷の男ひどい。おまえが空気読め。ひどいなほんと。
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