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いわゆる裏的な
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Posted by - 2025.04.07,Mon
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Posted by 瑞肴 - 2011.01.01,Sat
下手をすると続きます。

新年早々日蔭×江崎。ノーマルに現代設定です。









ドカ雪の降った首都の一角で、頭にもスーツケースにも、勿論両肩にも体中に雪を引っ付け、白兎もかくやという出で立ちで日蔭が現れたのが数時間前。
特に約束を交わしていたわけでもなかったけれども、なんとなく、大晦日のこの日にたった一人事務所で時を過ごしていた江崎は、なにか食べるものでも用意しておけばよかったかと珍しく後悔していた。
「普段なにを食べて生きている。菓子しかないのか此処はっ」
シャワーを貸して、タオルも与えて、髪形が崩れると日蔭は少しばかりだが若く見える。眉間の皺も消えればもっと違ってくるので、案外この人は年下なのかもしれないなどと、江崎は考え。
「あ、そういえば、後堂が買ってきた冷凍食品がありました。食べます?」
ばかりと開けられた冷凍庫。後ろから日蔭も覗き込むが、びっちりと結構に充実した品揃えだった。ピラフだとか、肉まんだとか。食事のかわりになりそうなものばかり。
「…いらん」
とはいえ、夜中に食べたい種類のものではなく、ポットの湯でインスタントの味噌汁を飲むことにする。
私はあさりでお願いします、って俺がいれるのか、俺が。
心の中で自分ツッコミをしながら、ついでなので江崎の分も作ってやる。
テレビを見ていた江崎が、ぼそりと零した。
「除夜の鐘、聞こえませんね」
「行く年来る年でも観てろ」
チャンネルは素直にNHKに変わったようだ。
カップに湯をいれ三十秒。
出来上がったカップ味噌汁を事務用椅子に逆向けに座って画面を観ていた江崎に渡してやると、ありがとうございますと礼を述べて温かいそれを啜り始めた。
日蔭はソファーに座り、豆腐と油揚げのカップ味噌汁を、啜る。
ずるずる、ずるずる。
ごーん、ごーん。
「日蔭サン」
「なんだ」
ずるずる、ずる。
ごーんごーん。
「年が明けてしまいます」
「 ? ああ、あと3分か」
いいんですか貴方、年の暮れも年明けも、好き好んでこんなひとでなしの所にやって来て。
約束もなしに、私が居なかったらどうするつもりだったんですか。
いいえ、きっと、居なくても、貴方は”寂しい”なんて、思いつきもしないんでしょうね。
「あと1分少しになりました」
そんな貴方は、嫌いじゃないです。
ああ、
最後の鐘の音が。
「あけましたよ、おめでとうございます」
「ああ。………………」
言い馴れない言葉に詰まる日蔭には何も言わず、江崎は常の笑みを浮べている。
「初日の出、見ましょうか」
「は?」
この時期なら東京は七時頃ですね、それまで寝ちゃいましょうと毛布を取り出してきた江崎の考えていることは、よく分からない。
「それとも、寝るよりセックスします?」
とりあえず、殴って、返事はそのあと考えよう。
年が明けても昨年とさして変わらぬ男は、空になった味噌汁の容器をテーブルに置きながらそんなことを考えていた。


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