いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2009.04.16,Thu
なんというか。
ナウ○カパロ。
ア○ベル = カイジ
○ウシカ = アカギ
という大前提で。
…心の広い方だけ、どうぞー…。
目が覚めるとアカギの姿は無かった。
頭を掻きつつカイジが身を起こす。
メーヴェは置いてある。ということは周囲を調べにでも行ったのか。腐界の底の底、何があるか判らないというのに、まったく気にする素振りもないアカギには感嘆する。
だだっ広い空間、空洞を見上げてぼぅっとしていれば、足元でキィと小さい鳴き声がした。
「…あ」
アカギが肩に乗せていた、妙にド迫力のあるキツネリス。
「鷲巣だっけ?」
ジッ!!
そういう名前ではなかったかと声をかけたのだが、至極不満そうな唸り声を上げられた。
気安く呼ぶなという意であったが、カイジには残念ながらわからない。名前を間違えていたろうかと、首を捻るに留まった。
それにしても疲れた。そして腹が減った。そういえば、瞼を伏せる前にアカギが食べ物らしきものを渡してくれていたなと思い出し、いそいそと布袋を開いてみる。
中に詰まっていたのは、小さな木の実。
「ちっちぇえ…」
ぐすん。
しかし貴重な食料だ。何粒か摘んで、ぽいと口へ放り込む。こりこりと噛み締めれば粉っぽいような僅かに苦いような、それでいてナッツ特有の甘みのある油分が滲む、非常に味わい深い代物だった。
こりこりぼりぼり。
「…味はともかく…」
ぐきゅるるるー。
「…長靴いっぱい食いてぇよ…」
足りない…。
二度目、ぐすんと鼻を啜っていると、いつの間にかキツネリスが横に座っていた。
キッ。
小さいが鋭い爪が、容赦なくカイジの腕に伸ばされ食い込んだ。
「痛っ?! 何?! …あ、ああ…これ、食いたいのか?」
小さな双眸はカイジの手の布袋へと注がれている。
もともとアカギに貰ったものだし、それをアカギの連れていた小動物へ与えることに不満などない。とりあえず、一粒摘んでキツネリスの鼻先へ持っていってやる。
すんすんと匂いを嗅いだキツネリスが、そのまま、はくりと木の実に噛り付いた。
「っ… え? え?」
小さな肉球の獣の手が、カイジの指に添えられる。カリカリと木の実が齧られていく。
てっきり、受け取って食べるのだろうなと思い込んでいたカイジは驚いたのだが、向こうは『相手が木の実を差し出している』ことを前提として噛り付いてきているので、指を離すのも気が引けてそのまま支えてやることにした。
「……~~」
あ、なんか可愛くねえ?
目付きは悪いし妙な迫力ありまくりのキツネリスだが、小さな木の実を一心に齧っている姿だけ見れば愛らしいものだ。
一粒食べ終えたら、手先を舐めて毛繕いしている。
「…も1つ食べるか?」
布袋から摘み出そうとしたら、キツネリスはカイジの顔を通り越した、更に上を見上げていた。
「――― カ イ ジ さ ん ?」
ごりぃっ。
ありえない効果音で背後上方から頭を鷲掴みにされる。
「楽しそうだなァ」
「ヒ」
声無き悲鳴がカイジの喉から細く漏れ、カイジの体は宙を舞った。
「ん」
キ。
差し出された木の実に齧り付く。
かしかしと、良い音を小さく響かせる。
半分ほど減った所で、アカギは軽く舌で木の実を押し出して食べ易いよう支えてやった。ぽしぽし、小さな口が懸命に動いて木の実を齧る。
木の実を食べきりアカギの舌を舐めた小さい舌先を絡めとり、軽く吸い上げる。
「ん?」
んむ。
「…ふ」
舌先突っ込めば埋まる小さな咥内を思う存分犯しきれば、腕に乗せた小動物は尻尾の毛をぱやっぱやにさせていた。興奮するとこうなるのだが、それが可愛くて仕方ない。
舌を抜くと、まだ空腹な様子で鼻先を近づけてくる。
「もっとか?」
寄越せ、というよう口を開くので、少し笑ったアカギはまた、小さな木の実を歯と唇で挟んで鷲巣へ差し出した。
普段からそーゆー食べさせ方してるなら先に言えよぉおおおおおおお。
強打した頭と背と腰の痛みに痺れながら、カイジは内心だけでツッコミをいれたという。
おしまい
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