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いわゆる裏的な
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Posted by - 2024.11.01,Fri
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Posted by 瑞肴 - 2010.09.28,Tue
むこうぶちSS。
華僑組。








劉大人経由で、猫を預けられた。

ペットホテルにでも放り込んで、と言いかけた江崎を遮ったのは後堂である。
そこに預けるのが嫌だったから、この猫はこちらに回ってきたのかもしれないでしょう、と。
正論ではあるが、問題の解決には繋がらない。

猫を膝の上に乗せてあやす江崎が、やれやれと肩を竦める。
――猫はいまのところ、江崎にのみ懐いている。どうも江崎の撫で方がとても上手いらしかった。

「しかしですね、ずっと此処に置いておくわけにもいきません。邪魔ですよ」

そんな江崎ではあるが、猫に対する関心も愛情もまったく持ち合わせてはいなかった。膝の上で低く喉を鳴らして寝そべっているそれを、抱き上げて窓の外へ叩き落せと命じられればこの狗は微塵の躊躇も後悔もなくやってのける。

「では、夜はうちに連れて帰ります。出勤してくるときに、必要ならケースにいれて連れてきますから」
「…貴方がそうまで仰るなら」

後堂はたぶん動物が好きなのだろうなと江崎は思う。
先ほどから、撫でたそうな素振りをしている。

ならばと、両脇に手を入れてぶら下げた猫を差し出せば、大丈夫でしょうかと手を差し伸べて遠慮気味に喉を撫でてやる後堂は嬉しそうだ。

彼にとって動物は愛でるべき対象ならば、その意思を尊重しよう。

江崎は猫をソファーに下ろし、今まで自分が座っていた場所を後堂へと勧めると部下にペットの取り扱いに関する書籍を買ってくるようにと札を渡した。

自分にとって無価値でも、彼にとって価値があるなら。
大切に扱うことに異論は無い。




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