いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2010.08.11,Wed
むこうぶちSS 後堂×江崎。
妄想の中のとある1シーンをくりぬいたら、酷いことに。
付き合い出して大分こなれたくらいの時系列。
妄想の中のとある1シーンをくりぬいたら、酷いことに。
付き合い出して大分こなれたくらいの時系列。
「(ああ、後堂。そんなに昂揚して。嬉しいんですね判ります)」
微かに鼻歌まで聞こえてくるのだから、余程上機嫌なのだろう。
壁に引っ付いたまま、江崎はその背中を眺める。
朝からずっと、後堂はこれに掛かりきりだ。
この 石釜すちーむおーぶん に。
「(それで作っているのは我々の食事というのは判っていますが、朝からずっとじゃないですか? ちょっと浮かれすぎな気がするんですけど)」
後堂が楽しそうなのは、とても喜ばしいことだ。
江崎には、(出来るならば人鬼との)麻雀以外に嬉しいことや楽しいことが殆ど存在しない。だから代わりに、後堂が沢山喜びや楽しさを見つけてくれたなら、それが江崎にとっては「嬉しいこと」で。
「(それでも、もう半日…弱? 少々長い気がしますよー…?)」
壁に頭を押し付けたまま、声が漏れた。
「私の事も、構って下さい」
キッチンの水音が、江崎の低い滑らかな、小さな呟きに被さった。
そして、言ってから、気付く。
「(な、なんですか何言ってんですか私、えええ何ですかそれ有り得ないですよイイ歳したオッサンの台詞じゃないですよね気持ち悪い、私!)」
動揺のまま真っ赤になって居間に戻ろうとした江崎の背中に、声がかかった。
「貴方は独り言でばかり可愛いことを言いますね」
ぎゃーーーー(無声)
「独り言を聞かないで下さいッ なんですかもう、料理してればいいじゃないですか! 折角のオーブンなんですから」
もう自分で何を言っているのか判らない。
軽くパニくった狗は、あっという間に居間へと逃げ込んで、後堂がひとりキッチンに残される。
軽く眉頭を上げて、エプロンを外して丁寧に畳んでテーブルに置いてから、逃げた狗を追いかける保護者であったという。
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