いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2010.11.21,Sun
珍しく、江崎さんのデレっぽいお話。
日蔭×江崎。これでも。
日蔭×江崎。これでも。
「日蔭さん、今日はポッキーの日らしいですよ」
まず、それがどうした、という顔をされる。
最近日蔭は多少の応用を覚えてきたらしい。江崎相手に吼える回数が減っている。
表情で相手に言いたいことを伝える、それもまたコミュニケーションには必要な能力だ。他人とコミュニケーションをとることが著しく下手な日蔭が成長しているようで、江崎もそれなりに嬉しい。
それはさておき。
「ご存知ありませんか? ポッキーを食べたり、ポッキーで遊んだりする日です」
持っていたポッキーの箱を開封し、1本咥える。
何かに思い至ったのか、日蔭が眉間に皺を刻んだ。
「ああ…」
咥えたまま、ふりふりと振る江崎に、あきれ返った視線が送られた。
「食い物で遊ぶな、行儀が悪い。若い奴らの間で流行っているだかなんだか知らないが、所詮は菓子業界の戦略に過ぎんこじ付けで出来た記念日如きに良い大人が巻き込まれるな」
ぽりん。
江崎の口元でポッキーが折れる。
「仰る通りで」
素直な答えに、分かれば良いとばかりに日蔭の視線は手元のノートの落ちる。
書き込んでいるのは十中八九、麻雀についてのことだろう。
そのまま江崎に構うでなくペンを動かす日蔭に、ソファーにのたのたと腰掛けたままの江崎は笑いながらポッキーを追加で口の中へと放り込む。
一応、恋人(仮)といえる人間が、ポッキー咥えてポッキーの日について話題を振ったというのにこの態度。
あの話の振りならば、端と端からポッキー(以下略)に持っていくのが常道だろうに。
「(貴方は本当に面白い)」
笑みを被ったままで江崎が笑う。
「(その頑なな潔癖ぶり、お見事です。どんな汚泥の中でも処女のように汚れないままに突き進むのでしょう、貴方なら)」
その出で立ちのように、白く白く。
私実は、そんな貴方のことは案外嫌いじゃァないんです。
そうひっそり心の中で呟いて、音をたててポッキーを齧る。
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