いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2010.07.03,Sat
書いてしまった、むこうぶちぃ。
つまりちょびっツパロ。江崎さんが。江崎ちぃに。なんてこった。
シリアスにもギャグにもなりきれてない。
つまりちょびっツパロ。江崎さんが。江崎ちぃに。なんてこった。
シリアスにもギャグにもなりきれてない。
ゴッ… …ズズズ …ゴトッ
鈍いというよりは硬い音だった。
上を向いたままの江崎の、瞼が機械的に伏せられる。
「……江崎」
近年、人型になった”パソコン”は昔よりも随分頑丈になっている。
外出したり、家屋内でも動くように作られているのだから当然といえば当然だ。
しかし、頭部への刺激・衝撃にはそれ程には強くはなかった。勢い余って家具の角に頭をぶつけ、そのまま崩れ落ちて更に床で強かバウンドする、というのは「弱い刺激」ではないだろう。
「江崎、おい」
ブゥゥゥウン
低い音が聞こえてくる。
何度か、それは繰り返され、しかし江崎は目を開けることはなく横たわったまま沈黙している。
触れてみる。
額が熱くなっているのは、オーバーヒートしているからか。
日蔭はあまり(というより殆ど)パソコンには詳しくない。
こんなときに頼れる相手は一人しか思い浮かばず、そこを訪れるのは恐ろしく気力が必要だったけれど、結局日蔭はそこを選択する。
人鬼、ならぬ、傀のいる屋敷へ。
江崎を背負った日蔭を見、傀は先ず僅かに目を細めた。
それが不快を示す表情だと、江崎は知っているのだが、生憎当人の意識は無い。
傀が黙ったままなので口を開くタイミングを掴めず、双方無言。間に挟まれ横たわっている江崎の耳(状の部分)にはコードが繋がれている。
「………直るのか」
沈黙に耐えかねた日蔭が口を開いた。
バラしたくない事実だが、背中が嫌な汗で冷たくなってきている。主に、傀の無言の所為で。
「直ります」
即答。
肩の力を緩めた日蔭を、猫科の大型獣のような傀の目が見つめた。
「…っなん、だ?」
「江崎さんの痛覚を外すことも出来ます。そうすれば、今よりも衝撃への耐久性は高くなるでしょう。どうされますか?」
物理的な衝撃はもとより、『痛い』という認識が意識のシャットダウンに繋がる場合もある。なので『痛さ』を感じなくさせれば、唐突なシャットダウンの回数は減る。そうすれば、江崎への負荷が今よりは軽くなるだろう。
傀が説明したのは、そんなようなことだった。
「……痛覚…」
「勿論、オプション料金は発生しますが、こう頻繁に強制終了して何度も負荷を掛けるよりはマシでしょう。……日蔭さん?」
何か考え込んでいる様子なので、説明の言葉を区切る。
「…痛覚があったのか。…ということは、性感帯も弄れるのか…?」
「………」
「傀っ!! 灰皿は、灰皿は止めとけっ!!」
無表情にごっつぃガラスの灰皿を振りかざした人鬼を背後から羽交い絞めにする、安永(人型パソコン)(傀の自作機)。
「安永さん」
「お、おう」
それはそれは、優しい笑みを。
「貴方のお願いであっても、聞けないこともあります」
「傀ーーーーー!!!!」
ゴッ
事態が掴めていなかった日蔭は、美しい白い指がしっかり握ったガラスの灰皿に殴り倒されて昏倒した。
ともあれ
江崎はそのままの状態で修復され、日蔭は財布からクレジットカードを引き抜かれて限度いっぱいまで請求された。
「痛みを与えられるのは嫌じゃなかったのか?」
まだ傷む頭にアイスノンをあてがった日蔭に問われた江崎は、常の笑みを浮かべる。
そうして日蔭の頭に手を伸ばすと何度か撫でる仕草を、とった。
----------------------------------------
傀さんは、あの少年の役どころで。
PR
Comments
Post a Comment
カレンダー
カテゴリー
最新コメント
[01/18 スーパーコピー バッグ 口コミ]
[01/16 スーパーコピーブランド財布N級品]
[11/06 シャネルスーパーコピー]
[10/20 ブランドバッグ・ブランド財布N級品販売通販]
[02/11 瑞肴]
最新トラックバック
プロフィール
ブログ内検索
最古記事
アクセス解析
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
Powered by "Samurai Factory"