忍者ブログ
いわゆる裏的な
[328] [327] [326] [325] [324] [323] [322] [321] [320] [319] [318
Posted by - 2025.04.13,Sun
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Posted by 瑞肴 - 2009.12.19,Sat

考えるのは怖いこと。

全力でこっち(俳優パロ)に逃げてみた。











お願い。
ね?

小首を傾げられて、赤木は相変わらずの仏頂面で、否、しかめっ面で小柄な老人を見下ろした。

「…正直、荷が重いんですがね」

わかっている。
自分にしか出来ない。
これは自負でもなんでもない、事実。

「君なら出来るよ」

穏やかに笑う。
この笑みを剥ぐのは、己ではない。
だからこそ、背負うものがある。

「アンタは酷い人だ」

困ったように微笑むだけで。

「…俺が」

眉間の皺が深くなるのが、自分でも分かった。

「俺がアンタを失って、泣かないレベルの人非人だと思ってるんですか」

鷲巣は答えない。
お互いの優先順位は既に決まっていて、お互いのそれを尊重するなら、赤木の言葉はただの駄々に過ぎない。
赤木もそれはわかっているし、鷲巣も充分理解している。

数十秒の沈黙のあと、見上げた鷲巣は僅かに驚きを露に、眼を大きくした。

「…赤木君」

罪深いのも、理解している。
赤木はやり抜くだろう、それは見事に。
だから頼むのだ。
知っていて頼むから、罪深いのだ。

「そんな顔を、しないで。…なのに押し付けるのは止めなくて、御免ね」




そのときが きたら
嘆き悲しむだろう大切な息子と
どうなるかも解らない愛しい青年が
それでも生きていけるように、傍に居てやって欲しいと




「…アンタは昔っから酷かったですね、そういえば」
「ふふ…、そうだね、君も酷い子だった」

胸ポケットから煙草を取り出す。
戯れに差し出すと、意外なことに鷲巣はそれを受けとり口に咥える。火をつけてやれば、薄く紫煙が吐き出された。
赤木も、箱から直接咥えると先端に火をつける。

「吸うんですか」
「ほんの時々、ね。今は禁煙中なんだけれど」

君がくれたから、今日は特別、と鷲巣は笑った。

どうせ禁煙の理由も、キスしたら喫煙することがバレてしまうだとか、そんな取るに足らない理由なんだろうなどと思いながら赤木は紫煙を吸い込んだ。

いつもの銘柄だというのに、何故だか妙に甘いようで苦い、味。

拍手[0回]

PR
Comments
Post a Comment
Name :
Title :
E-mail :
URL :
Comments :
Pass :   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
最新コメント
[01/18 スーパーコピー バッグ 口コミ]
[01/16 スーパーコピーブランド財布N級品]
[11/06 シャネルスーパーコピー]
[10/20 ブランドバッグ・ブランド財布N級品販売通販]
[02/11 瑞肴]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
瑞肴
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]