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いわゆる裏的な
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Posted by - 2024.05.21,Tue
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Posted by 瑞肴 - 2009.12.25,Fri


「何処までも続く空があった日」を読まれていないと今ひとつ判らないかもしれません、すみません。

















塒に帰ると、予想していた通り、鷲巣はソレに夢中になっているようだった。
「ただいま、鷲巣」
『…っ!! アカギ…っ』
気配にも気付けなかったのか、びくりと肩を震わせて。”見られた”という羞恥に目元が赤く染まっていく。
猫耳は緊張にピンと立ち上がり、尻尾は垂直に。
「…耳と尻尾まで出して… …使い心地は良いみたいだな…?」
『~~~ッ …わ、わざと…っ、わし1人の時に届くようにしおったな…?!』
「クク…さぁ…」
余程恥しいのだろう、耳まで赤い。
しかし体は正直なもので、ソレを離すことも出来ずに、アカギに見下ろされるままに睨み上げている。
『この、卑怯者…っ!! こんなモノにわしが屈すると思うなよ…!!』
アカギは鷲巣の直ぐ傍に座り込み。
「体は正直だぜ、鷲巣。…ほら、まだ離れられねぇじゃねえか」
鷲巣の背中側から、鷲巣を抱き締める形で
炬燵に足を突っ込んだ。
「へぇ、初めて使うけど、これは確かに暖かいな」
『こんな、こんな不細工な貧乏臭い暖房器具など要らんからな?! 出る…っ、今直ぐ出る…っ!!』
以前、これのCMを観た鷲巣が、所帯臭い家具だ、とか、貧乏臭い、とか言いながら、チラチラと気にする素振りを見せていた。
アカギも今まで炬燵を使ったことがなかったので、参考までにと聞き込みを行ってみれば、10人が10人太鼓判を押してきた。曰く”入ったら出られない”。
鷲巣用に買おうかと思ってると打ち明ければ、猫ならそれはきっと喜ぶだろうと、例えあの偏屈な猫であろうとも猫なのだから喜ぶだろうと10人中8人はそう言ったので、購入を決定したアカギなのだ。
「ククク、良いじゃねぇか。気に入ったから今まで入ってたんだろ」
うぎゅー。
抱き締めて離さない。アカギの腕の中でのみジタバタする鷲巣の、ふわふわした猫耳の直ぐ傍で笑う。
「Merry Christmas 今年のプレゼントはどうだった? 鷲巣」
『うるさいうるさいうるさーーいっ!!』
照れ隠しに怒鳴っても、炬燵からもアカギからも離れられない鷲巣の傍で、アカギへの贈り物として用意されていた紙袋が転がった。



Merry Christmas!



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