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いわゆる裏的な
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Posted by - 2024.11.01,Fri
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Posted by 瑞肴 - 2009.01.21,Wed




調子にのって女帝ネタ。
過去のヒドイネタの前哨戦というか、これで引かれたらやめようという姑息なアレ。










抵抗したり、暴れたりは、よくあることだった。
ただ、足首を押さえつけて寝台に縫いつけたまま、白い脹脛に舌を這わせていると、潮が引くように女帝の抵抗が掻き消えた。

「…?」

諦めたとは少し違う気がして、アカギは顔を上げる。
視線が絡む前に目を逸らされて、違和感が増した。

「鷲巣」

足首から手を離すが、蹴りつけてもこない(この女性は手癖も悪いが足癖も悪い。アカギに対してのみ)。
掴んでいた部分が薄っすら赤くなっている。

「痛かったか?」

女帝の肌は白く、否、むしろ青白く、鬱血も中々治らない。表面に出た変化ほどには、強く押さえ込んだつもりもないのだが、反応の鈍い相手にアカギは僅かに眉をひそめた。

「…ふん。もっと、丁重に、扱わんか」

声音は常と同じ。ゆっくりと向けられた強い視線も、同じ。
だが何処か上滑りな。

体勢を起こし、改めて、上から覆い被さる形で女帝と目を合わせれば、嫌そうに顔を歪ませる。

「重い…っ」

瞳の奥が揺れていた。
アカギは、所謂”一般的な感覚”はあまり持ち合わせておらず、他者に対して”感情の共感・理解”をすることは殆ど無い。しかし”読み取る”ことには長けている。

「…そうか」

眉間に口付け。

「そりゃ悪かった」

頬にも。首筋にも。
柔らかく、静かに。

女帝の揺れは、”拒絶”だった。

嫌なら、断固嫌だと、誰がなんと言おうとどうしようと嫌だと、主張するのが女帝である。それがいま彼女は、目の奥に拒絶を滲ませながら、アカギを拒もうとはしていない。
女帝が拒絶したいのは、己ではないとアカギは確信を抱き、ならば、それをあえて今引き摺り出すことはないだろうと結論を出した。



相手が赤木しげるであろうと、己の心情を読まれるのがとことん嫌いな女帝は、アカギが”それ”を追求する気がないのを感じると僅かに安堵した。
思い出した、などと、情けない。

あんな塵とは違う、屑とは違う、性別が同じなだけだ。アカギは、違う。

そんなことを、信じようとする己を苦く感じながら、それでもその一言が己の心の漣を落ち着ける。アカギは、違う、と。



抑えつけられた四肢、屈辱に脳が焼き切れそうになるほど開けられた両足、掴まれる足首、引き攣った笑い、伸ばされる、手、手、肉。



いま、ならば
鼻で嗤ってあしらってやれる。
あのときは無理だった。初めての、体験だったとはいえ無様なものだったと女帝は目を細めて歪んだ笑みを浮かべた。

すぐさま、アカギの口付けが目尻に落ちる。

「……馬鹿者」

「…ん?」

気には、しているのだろうに、問うてはこない。
後で、話して聞かせてやっても良いけれど、アカギは気分を害するかもしれない。

「……否、それは私(わたくし)か…。…くく」

アカギが不快を感じるのは嫌だと思った。

他人の感情など、すべからくどうでも良いものだったのに。
自ら唇を重ね、女帝は瞼を伏せる。

この手はアカギの手なのだと実感したから、もう、拒みたくなる理由はない。


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