・・・。
ヤッチャッタ。
以下、鷲キュア。
初めてのエロを鷲キュアでやるという暴挙に出た。
「…茶が入ったぞ。ご…っ、ごしゅ…っ……っつ」
カタカタカタ。
盆の上に乗ったティーカップが震えている。
「ククク…、聞こえねぇな」
指先が、顎を捉えて。
「ちゃんと奉仕する気がないなら、別の事で御奉仕してみるか?」
アイツみたいに。
嬉しそうに言いやるアカギ(53)の言葉に、鷲巣は赤面しながら眉を顰めた。つい先ほど、ワシズがアカギ(19)に抱きかかえられて何処かへ連れて行かれたばかりだ。他人事ならぬ自分事ながら、いま彼の身に何がおきているかはあまり考えたくないことで。
「ぐ…っ、・・・・ぐぅ…っ…!! 茶が入ったっ御主人様…っ!!」
憤りのあまり涙目で鷲巣が怒鳴り散らした。恫喝しているかのような勢いだが、内容はかけ離れている。
「クク…、よく出来ました…」
ティーカップを持ち上げ、満足げに。
口をつけるも、先ほどからずーっと鷲巣が躊躇して台詞にどもっていた所為で、すっかり紅茶はぬるくなっていた。
あくのそしきにつかまった鷲キュアに、未来はあるのか。
ゆったり紅茶を飲むアカギ(53)を、『憎しみで人が殺せたら』な視線で凝視している鷲巣は、なにが悲しくってか着せられた黒いメイド服の裾を握り締めた。自分たちにこれを着せる際、アカギ達が、ミニだロングだむしろ膝上だろだの討論していたが、ほんっとにそんなものどうでも良い。ちなみにロング足首チラ見えで決定した。
殺したいころしたい、絶対殺す。
不穏な視線を、ソファに腰掛けるアカギ(53)に投げる鷲巣。アカギ(53)は小さく笑って、ティーカップを取り落とした。
「あち」
「 ? 」
半分以上中身の残ったカップだから、アカギ(53)の胸元から腹部にかけてが紅茶色に染まる。
「ふふん、何をしておる間抜けめ」
もっと熱いうちに零せば良いのにだの考えながら、鷲巣が弾んだ声を出した。アカギ(53)は薄っすら笑い、指で、濡れた服を指す。
「此れ、やるよ。アンタ猫舌だから丁度良いだろ…?」
「………はぁ?!」
「ほら」
銀の盆が音をたてて床に転がる。腕を取られ引っ張られ、アカギ(53)の両足の間に跪く形で座らされた。
「んっ、なっっ??!! 何…っ?!」
後頭部を片手で掴まれ、顔を紅茶で濡れたシャツに押し付けられた。何が起こっているかも理解できず、鷲巣は困惑と驚きに、上目遣いでアカギ(53)を見上げる。
「吸って?」
見下ろす目とかち合う。
「なぁ…っ!! 誰が…っ! そんなことを…っ!!」
「…ククク…、良いのか? またアソコに放り込むぜ?」
「……~っつ?!」
此処に捕まって、アカギに反抗して、最初に放り込まれた部屋。ソコで、なにか判らない虫のような蛇のようなものに体中を這い回られ弄られた。怒鳴っても、泣いて請うてもアカギは許してはくれず、衰弱しきるまでその部屋を出られなかったのを思い出す。
とにかく、あそこにだけは2度と入りたくない。
「っう゛、…・・・・く」
強く目を瞑り、押し付けられた顔を少し離して、渋々、嫌々、濡れたアカギ(53)のシャツを口に含んだ。液体を吸い上げると、ぢゅ、と小さく音がする。ぬるい、まずい、おまけにアカギの体の味がする。
「ん゛、ぅ…っ、ん」
じゅっ、ちゅ…、ぢゅ・る。
閉じた目に涙を浮かばせ、三重苦の詰まった液体を啜っていく。小さく、金属音がして鷲巣は薄っすらと目を開けた。
「…何をして…っ!!」
「こっちも吸ってくれる?」
頭を掴んだ手が、鷲巣の返答を待たずにそれを鷲巣の口の中へと突っ込んだ。
「む゛、ぅ~~~~!!」
勃ち上がったそれが喉の奥を突く。思わず吐き気を催すが、アカギ(53)に後頭部を固定されているので、ものを吐き出すこともままならない。
「ぅ、う!」
「クス…、歯ァ立てたらこのまま突っ込む…。それは嫌だろ?」
「う゛…ん、ぐ」
「御奉仕してくれよ、メイドさん」
「ふぅ゛…」
喉の奥が苦い。何故に苦いかを考えたくない。舌を引っ込めようとしているのに、口の中のものが大きくてままならない。ぬるぬると唾液が絡まってくると、より一層膨張してきて硬くなり、これを一体どうしたら良いのか判らなくなる。
「ぁ゛っ…」
息が苦しくなって無茶苦茶に我武者羅に舌を蠢かせると、アカギ(53)が熱い息を吐いた。少し、眉を顰めているが、鷲巣はそれどころではないので気付かない。これを早く口の中から出したいと、それしか考えていない。
「ふう゛、うっ、ぅ…っ」
苦しい、熱い、気持ち悪い。アカギの匂いがする。この匂いは嫌いだ。いつまでも取れない気がする。それなのにアカギは顔にも、時に髪にまでこれを塗りたくるから、組み伏せられた後はのぼせるほど丹念に風呂に入らなければならない。
「……良い子だな。…ご褒美だ…!」
アカギ(53)の靴が、スカートの下の鷲巣自身を踏みつけた。
「ん゛~~~~っっ!!!!」
軽く、とはいえ唐突な刺激に体が跳ねる。思わず見開かれた双眸は涙を湛えて真っ直ぐアカギ(53)を捉え、急に与えられた快楽に目元が惚ける。とろりと溶けた表情は、常のストイックな鷲巣の表情言動とは掛け離れた色を備えている。なによりも、屈辱が快楽へと変わる瞬間が愛しい。崩れる理性が劣情を煽る。
「ふ…っ、イイ顔じゃねーか…」
アカギ(53)が掠れた声を零すのと同時に、喉の奥へと熱いものが注がれていった。
「っ……!! カハッ…!」
喉の粘膜へ叩きつけられるよう放たれたそれは、どろりと食道を滑り降りた。気管にまで入りそうになり、やっとアカギ(53)に頭を解放して貰えた鷲巣は激しく咽込む。
「ケハッ、ケホッ・・・・!!」
「まだ終わらせない…」
愉しそうに笑いながら、アカギ(53)はゆっくりと、放心している鷲巣を抱きかかえる。
「夜はこれから…お楽しみはこれからだ…。なあ、鷲巣?」
乱れて下りた前髪をかき分けて額に口付け、闇に包まれたアカギ(53)と鷲巣は姿を消した。
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アカギ最後の台詞は某漫画の台詞を借用しました。あまりにハマったもので使いました。平野御大に平に土下座。
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