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いわゆる裏的な
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Posted by 瑞肴 - 2011.04.27,Wed
久しぶりすぎる

シェゾ×サタン。

ぷよ20発売決定おめでとうございます。
しかしネタはPC版魔導から。








「サタンさまを愛したものは決して幸せになれないんだよ」

道具袋に魔導酒を詰め込んでいると、蝸牛型の商人が何の呪いのつもりなのかそう言った。

「生憎、呪いなら売るほど受けている。まだ掛けたいなら先に他の呪いを買い取ってくれ」

それにしたって財政状況が厳しいのだ。売れるものは何だって売りたい呪いだって売りたい。くそ長いダンジョン作りやがって。なにが100階だふざけるな。しかも時々明らかに手抜きのフロアがあるから腹立たしい。こっちは暇潰しに人生を消費しているわけではないんだからな。

「よよよ~」

蝸牛が揺れている。

「…信じてもらえず不満そうだな」
「さっきのキツイお姉さんには無視されたよ~」

アレか。

まあそうだろう。さもありなん。
しかしアレも最下層を目指しているなら、こちらもさっさと潜りたいものだ。アレの行動力と体力は中々突出している。

「お兄さんも、信じてくれないよ~」
「…信じていないわけではない」

少し考えれば分かることだ。

サタンの持つ 永劫の寿命。無尽蔵の魔力。望めば叶うありとあらゆる願い事。
それらに絶望しないモノなど、狂わされないモノなど、そうそう居まい。
心の内から湧き上がる不幸は、幸せを遠ざける。

「ただ」

欲しいものは、そうではない。

「俺が欲しいのは幸せではない。あの馬鹿魔王が手に入るなら、幸も福も知ったことか」
「よ…」

蝸牛へ、闇の剣の切っ先を向ける。

「下らん小細工だな、サタン。逃げるなよ? 大人しくそこで俺を待っていろ」
「……よよよよよ~」

呻いた蝸牛の目の色が、赤から青へと変化した。
ぐるぐると目玉を動かしている間に、闇の剣を収納する。

「よ?」
「…よう」
「よよよ~ いらっしゃ~い」

大概の雑魚であれば、しかもそれが自分の作ったダンジョン内部なら、介入など容易いことだろう。

「すまんな、買い物はもう済んだ。また別のフロアで会ったときに頼む」
「よよよ~」

壁際の蝸牛を置いて、シェゾは更なる深部へ潜るべく歩き出した。

逃げることなど許しはしないと、薄ら笑いを浮かべながら。




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