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いわゆる裏的な
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Posted by - 2024.05.16,Thu
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Posted by 瑞肴 - 2011.05.07,Sat

うちの江崎さんで近オリめーりんネタ。
近オリ出る前にやらかしておこうに一票、という。









ドアを開けて現れたのがアジアンな美少女だったので、この事務所において事情を知らない後堂と、江崎の事情などもとよりまったく知ることもない日蔭は度胆を抜かれた。

知人が来るので、ケーキ買ってきます。

そういって江崎が出掛けた十分後のことだ。
とりあえずと応接室へ通して、茶を出して、会釈など返されどうやら随分若いらしいと動揺しながらオフィス部分へ戻ってきた後堂を三白眼が睨みつける。

「なんだあれは」
「知りません。江崎が戻ったら聞けば良いでしょう」

知人。知人ってなんだ知人って。
ボソボソ呟いている日蔭を気色悪いと思うものの、確かにまったくその通り。あの見目では下手をすればあれは10代だ。10代の女子と江崎が知り合いというのはどういうことだ。

「戻りました」
「「江崎!」」

視線の集中砲火を浴び、江崎はさっくりと状況を把握したようだった。まあちょっと待ってください、後堂このケーキ、皿に出しておいてください。そんなことを言いながら応接室へ入っていく。

そして、数分。

美少女を促して出てきたものだから、江崎の胡散臭さといったら無い。これ以上胡散臭いものには中々お目にかかれまい。

江崎がそっと少女の手を取ったので、後堂は背筋にじわりと冷や汗と脂汗の入り混じったものを浮べてしまった。
が、江崎はただ少女の掌に指でなにか書きながら、ゆっくりと唇を動かして発音をはじめる。

「美鈴、これは後堂、こちらは日蔭さん、私の部下と友人です」

一度江崎を見上げ、次に二名のオッサンへ向かった少女は、微笑を浮べて一礼を。
そして江崎の掌を取ると、そこへ息を吹きかけるように唇を押し当てて何事か空気を漏らす。

「彼女は耳が聞こえないので喋れないんですよ。通訳しますと『父がお世話になっています』と言ってます」

「ち」
「ち」

乳? 遅々? 父?

「あれ、言ってませんでしたっけ。彼女は私の養女ですから、一応私が父親でして」
「…き…」
「き?」
「聞いとらんわーーーー!!!」
「あ、はい、日蔭サンには言った覚えはないですネ」
「私も聞いていませんよ」
「そうでしたっけ?」

いやー、金で買った戸籍にいれた養女なんで、江崎姓じゃないんですけどね。などと。
そんなことはどうでもいい、というようなことを江崎がつらつら零しているのを、灰になりかけている日蔭となんとか持ち直してきた後堂は遠い目をして聞き流していた。


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