いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2009.02.03,Tue
魔王アカギ×魔導師鷲巣様
初対面後のバトル編。すいませ、続いちゃった。
あと、ちーーと、バトルなんで流血描写などもあるですよ、注意。
こんげつのきんまがわるいんだ。
黒い触手が四肢を拘束している。
ただの触手なら、どうにかしようもあるのだが、これは生物でもなんでもない、闇で練り上げられた触手だった。
「…ぅ、ぐ…」
これはなんだ。
鷲巣の思考を絶望が覆う。
これはなんだ。
「……終わりか?」
こんなものが、居て良い筈がない。
”この世”に”完全”などと、ある筈がない。
なんだこいつは。
この、青年の皮を被ったセイブツは一体なんなのだ。
恐怖・恐怖・恐怖。辛うじて、思考が狂気に落ちないのは、恐怖に呑まれた中でも手放せないプライド故。
「敬意を払おう、鷲巣巌」
「……っぁ…あ゛?」
こわい、こわい、
こわい、
こわ、い、
声が、
視線が、
こ、わ、
「なに、を…っ…言って…!」
奥歯がかちかちと音をたてそうで、鷲巣は喉から声を絞り出した。
「俺とこれだけ戦えた相手は初めてだ。アンタは全盛期の力を出せないってのに」
「…だか、ら、なんじゃと…っ」
ぱたり。
小さな音に、鷲巣は眼を見開く。
痛みはなかったが、手首と足首、血管の上に、傷が。
「アンタは、歴代の闇の魔導師の中で唯一、一度も四肢・頭を失ったことがない」
闇の魔導師は全盛期前後までは驚異的な生命力と回復力を誇る。四肢を飛ばされ頭を胴から離されても、時間が経てば回復する。
しかし、その所為で
異様なその治癒力の所為で、彼らは彼らの肉体を雑に扱う場合が多い。『どうせ回復するから』と。
「どうしてだ? …アンタが慎重なせいもあるだろうな。だがそれよりも、アンタは”痛み”に弱い」
「…っ」
「だから単純に、”守った”…回復はしても、痛いモンは痛いからな。…だろ?」
「…から、なんだと…」
ぱた、た、た。
「?!」
出血量が、増した。
「失血死なら、そう苦しまずに済むぜ」
「!!!!」
馬鹿な。
激しい眩暈が鷲巣を襲う。
確かに、認めるのは悔しいが、痛みを避けたくて四肢を切り捨てるような行為に走らなかったのは事実。しかしだからといって、失血死なら良いだろうとか、そんな問題ではない。むしろ、こうやってゆっくりと血を抜かれる、その恐怖は並大抵ではなく。
「止め…っ!」
「………」
「いや、…っいや、じゃ、…止めろっ、こんな、こんな、こと、…っっ」
指先が冷たくなってくる。
「…っぁああああ?! や、ぁ、め! 死…っ、…いや、いや、いや、っだ… …っ!!」
ぱた。ぱた。ぱた。
視界が歪む。
石畳の床へと落ちるのは、血液だけではない。
「・・、っぁあ゛あ゛あ゛あ゛…っ い、ゃ、…っ…!! かはっ、がはっ、はー、…っはー…」
こわいこわいこわいこわいこわいこわい。
涙が溢れた。
頬も、首までも、涙で濡れる。
如何して、こいつは、こんなことをする。
痛みよりもなによりも、己は死がいっとう恐いのに。
こんな、残酷なものを、あえて選ぶ。
ぱた、ぱた、た、ぱた。
肘と膝から先の感触が、ない。
「ぁ、か、あか、ぎ、…っ、や、め、…」
「…痛いのか?」
見当違いのことを、
パニックの極みに居る鷲巣でさえ気付けるほどの、不可思議そうな、声音で問われ、頭に残り少ない血が上る。
「……ぃ、」
ああ、アカギは”痛み”が嫌だと解釈したから、だからこんな… …?
朦朧と、した意識で、必死に考える。
そうだ、アカギは『敬意を示す』と言った。
皮肉や嫌味をいう性格にはみえず、つまりそれは言葉通りの意味の筈で、ならば鷲巣の推測は間違わない、筈。
「…っぃ、た、い…。いたい、…あたま、…っ」
鷲巣が、僅かに頭を垂れた。
アカギが一歩近付き、鷲巣の額に触れた、刹那。
「かはっ、かはっ、が、…っが、……っっ!!」
床に溜まっていた血と、足元の鷲巣の影と、枯れた体内から蛇のようにうねり出された血が混じりあい、巨大な刃と化すとアカギの喉から腹までを深く切りつけた。
「……!」
どちゃり。背側へと、アカギの体が仰向けに倒れた。
「か、は、………」
四肢を拘束していた呪縛が解けて、鷲巣は床へ放り出される。
アカギの動きを止めるために、己が血液と闇で刃を練り上げた。が、少々のダメージなどアカギには効いていないも等しいだろうと、刃それ自体を大きくしなければならなかったので、体内に血液が殆ど残されていない。
「…っひ、……ッヒ、く、…ヒクッ…」
しゃくりあげる。
いたい、こわい
体が冷たい。
「…死ぬのは、いや、だ…」
続。
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