いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2008.07.04,Fri
幸雄を励まそう週間。
なんてね。
静かーな厨房に戻ってきた幸雄は、心身ともに疲れ切っていた。
一応、悪の組織である某団体に属している彼は、現在まったくやる気の無い上司に囲まれて、一人あくせく破壊活動やら征服活動に勤しんでいる。
「はぁあああああ」
っつっかれたあー。
ちょっとは手伝ってくれりゃいーのに…。
目下の敵2人を拘束してからというもの、ただでさえ仕事しない奴等が輪をかけて仕事なんざしやしねぇ。
上司の名を赤木しげる×3という。
酒でも飲まなきゃやってられるか、と冷蔵庫を開けたところで、背後から、頭頂部に杖の一撃を食らった。
「何をしておる」
「普通に聞けよ!!!」
じんじん響く頭を抑えながら涙目で幸雄が振り返ると、そこには、メイドが。
…メイド服を着た、爺が居た。そろそろ、この格好にも慣れてきたのか、手を腰に当て仁王立ちして幸雄を睨みつけてくる。そんな、アナタ、黒のハイソックス(膝上)にミニスカートに…髪は両サイドでお団子でちょっと垂らして…ヘッドドレスって、慣れ過ぎじゃないんですか。そういいたい、すごく言いたい。
しかし言ったが最後杖で撲殺されるのは目に見えていたので、幸雄はそれらをぐっと喉で堪えて我慢。
「…腹減ったから飯と…酒でもって…」
どうにも、この眼力には威圧されがちだ。アカギが雰囲気で圧してくるのと違って、こちらは真っ直ぐ射る強い視線で気圧してくる。
「フン、こんな時間まで仕事か。仕事の時間が無駄に長いのは効率が悪いからじゃ」
「……どうせ俺は…、アイツとは違う…っ」
鷲巣が少しばかり驚いた表情をして、幸雄はしまったと口を噤んだ。
バツが悪くて、冷蔵庫から取り出した缶ビールのプルトップを開けると一気に飲み下す。
「馬鹿め、立ち位置すら自分で掴めん愚か者が。貴様とアカギは違って当然だ」
「……分かってる…!」
空になった缶を台に叩きつけるように置くも、鷲巣は涼しい顔をしている。(格好は珍妙だったが)
「誰が同じものを違う人間に求めるか。貴様の特技は口八寸と記憶術じゃろう、アカギとはまったく違うのに何故アカギと自分を比べようとする」
「え?」
鷲巣は、フン、と尊大に。
別に、馬鹿にしているわけではなく、フォローしてくれているわけでもないようで、つまりこれは鷲巣の率直な見解なのだろう。
自分の部下には恐ろしく厳しい鷲巣だが、他人の部下のことは非常にどうでもいいというスタンス。だから、だからこそ、そのままを言う。”どう育てよう”という計算打算を挟まずに。
「……鷲巣……」
「なんじゃ。…馴れ馴れしい! 手を握るなっ!!」
「ありが
しゅるん。
ずるずるずるずる・・・・・・・・・。
幸雄の足首に絡みついた触手が、幸雄をどこかへと引っ張っていく。
「はえ?!」
突然の出来事に驚いている鷲巣の肩を、アカギ(13)が軽く叩いて。
「鷲巣、あんなのに構ってないで一緒にケーキでも食べよ?」
すごく美味いシブースト買ってきたから(にこっ)
「…う…? うむ…」
此処においては
赤木しげるは場の支配者であり、さっき引きずられていったアレはその部下だ。なら、自分が口を出すことでもない(し、どーでもいい)ので、鷲巣はこくりとうなずいた。
「結局最後までこーゆーオチかぁあああ!!!!!」
血反吐撒き散らす勢いの叫びが、闇の底から聞こえてきたとかなんだとか。
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