02

02：むくわれろ、この努力

（わしきゅあネタ。アカ鷲＋幸雄）









どうよ！！

平山幸雄は、美しく整ったベッドに誇らしげに胸を張った。
完璧なベッドメーク。
完璧な室内清掃。

別段、専門の教育を受けたわけでもないというのに、これは中々のものだろう。

此処に、アカギたちしかいなかったころは
掃除も炊事も、「そこそこ」レベルで構わなかったのだけれど
ワシズと、特に鷲巣はそうはいかない。

ものすごく
きびしい。

”何処が悪いのか”は教えてもらえない。
不満足な場合は、端的に一言、名を呼んで、
自分の部下に室内のすべてを直させる。

初めてやられたときは、凹んだ。ぶっちゃけ凹んだ。

「どうだ…っ、これで…っ！」

輝くお部屋。
これなら文句ないだろう。

「……なにしてるんだ」

後からツッコミが。

「あれ？！　アカギ(19)？！　……え、それ、その…じーさんは…」

抱き上げられて、腕の中でぐったりしておられる其方は…

「…寝たからつれてきた」

違うよな？
そのグッタリっぷりは寝たんじゃないよな？　意識喪失だよな？

ツッコミたいが、怖いからツッコまない。

アカギ(19)が、とさりと、鷲巣を寝台に下ろす。

折角、折角それはもう完璧なベッドメークだったのに
見て欲しかった当人の意識がなくてはどうしようも。

「なんだよ、わかってるよ出てくよっ！！　お邪魔しました！！」

じぃ…っ、と己を見てくるアカギ(19)の言いたいことは
残念ながらわかりきっているので、さっさと退室。







報われて！！この努力…っ！！！