いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2009.03.22,Sun
後編。翼竜アカギ×魔導師鷲巣様
羽ばたいて、空を突っ切れば、あっという間に遥かの上空である。
星が静かに瞬いている。深い蒼闇に、月光受けた翼竜の白銀が映える。
「~~っいきなり…っ」
なんじゃ、と怒鳴りかけた鷲巣だが、初めての高度に気を取られて言葉は止まる。術を使用して空に浮くことは可能だが、此処までの高度まで来る必要性がないので、これ程の高さからの景色を見るのは初めてだった。
「……随分高い場所まで…」
『雲の上までいけるぜ?』
ふん、と鷲巣が鼻息を。
「出し惜しみするな」
『クク…了解』
再度。
大きく羽ばたけば、一瞬で雲を突っ切って、視界を遮るものも月光を遮るものも全くない、広がりきった空間。空気が薄かったり寒かったり、するのだろうが、アカギが何らかの処置を施しているようで、特に不自由は感じない。
それにしても、あっという間に、転移の術ではなく此処まで上昇できるとは、この翼の機能は如何程のものか。
興味を引かれた鷲巣はぺたぺたと、翼と、翼の付け根を撫で回す。
「翼は一対だけなのか?」
『増やせるが、増やした所で特に意味もねえな』
「何処まで飛べるんじゃ」
『何処までも』
ほう、と。
嬉々と、鷲巣の掌が背や首を撫でた。
別に動物愛護の精神があるというわけではないだろう。大きな力を繰るものを、観察して分析するのが楽しいのだろう。魔力の上昇に半端でない執着を持つ鷲巣は、知識を得ることに貪欲だ。
「……」
『ん?』
鱗も爪も髭も欲しい。実験材料的な意味で。
しかし、等価交換で寄越せなどと言ったが最後、酷い要求をされそうな気がして言い出せない。
未練がましく鱗を何度も撫でた鷲巣は、じぃっと、首を捻って己を見つめてくる翼竜の赫い目を見返した。
『……ふ』
アカギが目を細めて笑う。
竜の表情というのは流石に読みづらいが、笑ったのだと、鷲巣には解った。
次の瞬間、鷲巣はアカギの腕の中で。
「ひぁあああ?!」
途端、無くなった足場に悲鳴を上げる。
自身、浮遊の術は使えるが、いきなりのことで度肝を抜かれた。
「落さねえよ」
だから大丈夫だと、翼だけは出したままヒト型のアカギが笑う。
「なっ、なっぁ、…また貴様は唐突に…っ!! 一言断りを入れんか…っ!!!」
「分かった」
なんとなし、神妙な顔をして頷いたアカギに、まあ、わかれば良い…などと視線をわずかにでも外したのが悪かったのか。
頬を舐められ、そのまま唇を奪われる。
「んぅ…?!」
「……ン」
ぬるり、と、深く舌を絡められ、吸われる。鼻で息をすれば良いのだけれど、呼吸すら奪いたいのかと疑いたくなるほど激しいアカギの口付けを受けている間に、そちらに気を回せる余裕は無い。
「…ッ、…は…」
合間に、大きく息を口から吸い込むと、やっとアカギが舌を咥内から引き出した。唇はまだ、触れたまま。
「…竜のままだと、キス出来ないだろ」
「……?! だ…、っ だから?! 馬鹿か貴様は…っ!! 馬鹿…っ!! 馬鹿者…っ」
至近距離で喚いていたら、またも唇を塞がれる。
「~~~~っ!!!」
前述したように、鷲巣も浮遊の術は使える。使えはする、が、ここまでの高度となると本能的な恐怖がある。落ちる、ことへの。
故に、確固たる足場を作れるアカギを無碍に引き剥がすことができず、鷲巣はのたのたと腕の中でのみ身じろいだ。
空の上での長いながい口付けはアカギが満足し鷲巣がグッタリ脱力しきるまで続き、それを根に持った鷲巣が暫くアカギどころか翼竜にも近付いてくれなくなるのだが、それはまた別のお話である。
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