いわゆる裏的な
Posted by 瑞肴 - 2008.08.12,Tue
帝愛しりーず。
ぼっちゃんといわおさん。
「…また泣いておるのか」
「……っ、…っぅ」
「……」
「…ぅ、えぐ…、きょ、今日…っ、……抱いたヤツが…、死んで…」
「珍しいことでもないじゃろ」
「………、だ、って」
女は小さな包丁で、喉を掻っ切った。
『ちちおやそっくり、よかった、わたしににているところなんて、なくて』
そう、言い放ち、狂ったように笑って刃を滑らせた。
「…ああ」
母親だったか。
「…ぅ、え、……」
「泣くな。みっともない」
「………ぐ」
「だから、なんじゃ。貴様は生きておる。死を選ぶ敗者に引き摺られるな…っ!!」
「…っ」
10を幾つも過ぎていない、子供ふたり、向き合い視線を絡めあう。白い犬が、気遣うように主を見上げる。
「勝者たれ…、王で在れ…っ!! わしは、そうする。生きる限りは王で在る……!」
切り捨てろ。
玉座以外に目もくれるなと、老獪な少年は焼けるような眼差しを。
結局。
和也は未だに<王>ではないが、自分なりに自分の立場を昇華している。
しかしそれも近いうちに崩れると、鷲巣は気付いている。
和也のつれてきた、あの小汚い男。あれが和也を変えるだろう。どのようにかは、不明だが。
誰だったか、自分にも、そんな相手が居たような気もするのだけれど、
ぼんやりと霧がかかる記憶の中で、赤い双眸だけが浮かび上がった。
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